最強の氷精(作品解説)




※ 注意 作品解説です ※

ネタバレ等を含むため、最初に本解説作品である「最強の氷精」をお読みになる事を推奨します。



























Coolierへの二回目の投稿作品。



 すさまじく賛否両論に分かれた作品となりました。
 楽しめる方は楽しんで下さったようですが、そうでない方の評価は手厳しい物ばかり。

 書いてる途中から、これはガチバトル物だから受け付けない人もいるだろうな、と思っていましたがここまで両極端に分かれてしまうとは、正直予想外でもありました。

 その厳しく批評してくれた方の書き込みを自分なりに分析してみると、レミリアが弱すぎる(チルノが強すぎる)、文章が読みにくい、バトル展開にひねりがない、黒幕が安易すぎる……と言った所でしょうか。



 レミリアについては、自分は噛ませ犬として書いたつもりはないのですが、やはりレミリアというキャラクターが好きな人は「なんでチルノ如きにレミリアが負けるんだよムキー!」となってしまったのでしょうか。

 自分はレミリアについて「典型的(王道的)な少年漫画における悪役」というイメージがありました。一つの言葉で表現すればズバリ「魔王」そのものでしょう。
 具体的にたとえるなら「恐ろしく強く、絶対の存在であり悠然と構え、異常な自信を持ち主人公達を見下している。それ故に虚を突かれ敗北する」といった感じです。

 その自分の中の「悪役に対する美学」を徹底的に上乗せしたのが、今作のレミリアです。
 きっとドラクエのゾーマとかも、目の前で勇者が部下を倒していても「チッ、使えない手下どもだな」みたいに思っていたのではないでしょうか?
 そんな、RPGにおけるラスボス戦をラスボス側から見たという側面もあると思います(光の玉を使われ、闇の衣を引き剥がされても、己の勝利を確信してやまない、みたいな)

※ご存じない方のために簡単に説明しますと、ゾーマとはドラゴンクエストVというゲームの最終ボスです。最終ボスと戦う前に、三匹の配下モンスターと戦う必要があります。
 闇の衣とはゾーマの力の源で、光の玉はそれを引き剥がす(弱体化させる)ための重要アイテムです。なくても倒せますが、弱体化していませんから当然、もの凄く強いです。


 感想の中に「古き良き少年漫画みたいだ」という表現をしてくれた方がいましたが、自分の中のイメージは正にその通りです。
 自分も、今作を書いている途中は「一昔前のジャンプコミックにおける、バトル漫画の最終決戦」というものが強く念頭にありましたから。
 もしかしたら、「自分がボスキャラに抱いているイメージ」が読者の思っている「ボスキャラのイメージ」と合わなくて、捉え方にブレがあったのかもしれません。

 それ以外で「とにかくレミリアが負けるのが気に食わない」という方は、申し訳ありませんが今作とは肌が合わなくて当然ですので、こればかりは自分としては何も申し上げる事はありません。



 感想の中に「これほど強いチルノが放置されているのはおかしい」とか「危険すぎる」といった書き込みもありましたが、果たしてそうでしょうか。
 チルノは人を食べませんが、幻想郷には人食い妖怪が沢山います。まあ、人里を襲ったりしなければチルノの『悪事』は昼間の星みたいに「他の妖怪よりは目立たなかった」のではないか、と思います。



 また文章が「クドい」という書き込みもありましたが、これは実は意図的なものです。
 スペルカードルール制定以前の血生臭い純粋な決闘、殺し合いというものを表現しようと、わざと文章を「クドく」書きました。こればかりは賛否が分かれても仕方がないと思っています。



 展開に捻りがない、という指摘に関しては上の記述と重なる部分があるのですが、まあぶっちゃけると「瞬殺されてもおかしくないほどの戦力差、圧倒的なラスボスの強さ。敵はこちらを侮り全力を出してはいないが、主人公の奇跡の一撃が炸裂し『な、なんだと!?』と慌てふためく」という「お約束」を敵側の視点から書いてみたかった、という動機がありました。
 その「お約束」があまりにお約束し過ぎていた(ご都合主義すぎた)のは、やはり力量不足と反省する材料の一つではありますね。



 黒幕が安易すぎる、というのは感想の書き込みの中で「八雲紫」を安易に出して、しかも何の捻りもなかったという指摘です。
 これついては、自分も大した伏線もなく、安易にオチとして紫を登場させた事については軽率だったかなと反省しております。



 こうして沢山の感想、意見、批評を頂いた今作ですが、自分にとって有意義な収穫もありました。
 また「次作を楽しみにしています」という書き込みも頂き、大変勇気づけられました。

 もし次作を書く事があれば、それらの意見を参考にしたいと思います。

 



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